内視鏡による検査や治療について
内視鏡を用いることで、手の届かない部分に対して体にやさしく、かつ精密な検査と処置を行うことができるのが内視鏡下検査・処置の特徴といえます。
内視鏡は先端にカメラを付けた細い管状の器具(スコープ)を用いて消化管の内部の観察、検査、処置を行う医療機器です。いわゆる胃カメラといわれるものになりますが、胃だけではなく、食道、十二指腸、小腸、大腸、咽喉頭部や鼻腔など様々な部位に用いることができます。
当院ではCCDカメラを搭載したデジタル内視鏡と内視鏡専用モニターを導入し、より鮮明な画像による検査・処置を行います。また、様々な体の大きさの異なる動物達や様々な病気の部位に対応できるよう、細さや長さの異なる3種類の内視鏡スコープを用いて検査・処置を行っています。
内視鏡検査について
ずっと治らない慢性の嘔吐や下痢の患者さんに対して、内視鏡を用いることで、お腹を切ったりすることなく食道、胃、小腸、大腸の精密な検査を行うことができます。内視鏡を用いることで、手術で実際にお腹を切る検査ではできない、消化管内部をリアルタイムに観察しることが可能です。また、内視鏡で得られる画像は直接肉眼で見るよりもクリアーに拡大 された映像ですから、微細な病変も発見することができます。
適応:慢性嘔吐、慢性下痢、ポリープ、消化器型リンパ腫、消化管腫瘍、炎症性腸疾患etc.
内視鏡処置による消化管内異物摘出について
動物が異物を食べたり飲み込んだりした場合、うまく便として体の外に出てくれないことがあります。そのような場合には手術をして胃や腸を切開して摘出することもありますが、内視鏡を用いることで、お腹を切らずに摘出できます。すべての異物を内視鏡で摘出できるわけではありませんが、腸閉塞を起こす前ならば内視鏡で体を傷つけずに摘出出来るかもしれません。異物を飲み込んでしまってから時間が速ければ速いほど内視鏡で摘出できる可能性が増えますので、もしも飲み込んだかな?と気になることがありましたらお早めにご相談下さい。
実際の症例はコチラご覧ください。